令和妖怪辞典
旧鼠
東北地方/秋田県の妖怪
旧鼠とは鼠が歳月を得て妖怪となったもの。
昔、秋田県のとある家の厩舎に住み着いて母屋にいた雌猫とたまたま仲良くなったんだって。
やがて雌猫は5匹の猫を生んだんだけど毒を食べて死んでしまったんだ。
可愛そうに思った旧鼠は母猫の代わりに5匹の猫を育てたそうな。
世話好きで面倒見の良い旧鼠なんだけど鼠の妖怪だから人々からは嫌われているみたい…。
鼠は古来から作物を食い荒らし、疫病の蔓延を齎(もたら)してきたからなんだ。
老弱男女問わず人の気配がするとすぐにその場から逃げてしまうよ。
身長 | 95cm |
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体重 | 17kg |
年齢 | 不詳(子猫たちの噂によると1,000歳は超えてるのだとか…?) |
地域 | 秋田県や山形県、他の県でも目撃情報アリ |
生息地 | 厩舎(きゅうしゃ)、お寺、屋内 |
特技 | 子育て、お世話、ご奉仕 |
ご利益 | 家内安全 |
厄災 | 疫病、飢饉、火事 |
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妖怪こぼれ話
子猫や小動物が元気に遊んでいる姿を目撃したら密かに旧鼠が彼らの面倒を見てあげているからなんだって。
人間に嫌われても大好きなお世話をすることはやめられないみたい。